#INTERVIEW

ロジックの変わる 歴史的転換点、 その最前線で挑んでいる

Profile

M.N.

リスク統括部 金融テクノロジーグループ
りそなホールディングス

理工学群社会工学類卒 2018年入社

2018年、クオンツコースでりそな銀行新都心営業部に新卒で入社。預金・融資といった銀行業務の基礎を経験し、2019年、リスク統括部に異動。債券フロントシステム更改、店頭デリバティブ取引の証拠金規制対応に携わり、数値検証や係数算出ロジック検証を担当。

Work

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経歴は?

学生時代に学んでいた金融工学を実務で活用したいと考え、銀行を志望。少数精鋭のクオンツチームを有する「りそな」に、クオンツの専門コースで入社しました。当初配属先は支店。入社後は約1ヶ月間の集合研修を受けた後、支店において預金・融資業務といった銀行業務の基礎を身につけました。2019年より、現在の部署において債券フロントシステム更改、店頭デリバティブ取引の証拠金規制対応に携わり、数値検証や係数算出ロジック検証を担当してきました。

データサイエンスの役割とは?

デジタライゼーションの急速な進展によって、データドリブンな経営や事業運営が強く求められるようになっています。その中で、特にテクノロジー活用に積極的なのが金融業界であり、蓄積された膨大な取引データ活用へ、機械学習などデータを扱う専門家が活躍できるフィールドは年々広がりを見せています。データ活用がパフォーマンスに直結するフィールド、金融市場において、データサイエンス・金融工学領域の専門的バックグラウンドを持った人財は欠かせない存在だと思っています。「りそな」はマーケットでの資産運用はもちろん、商品開発やリスク管理などさまざまな意思決定において、データ活用から競争力強化につなげる取り組みを推進しています。また、そのようなスキルの習得に向けた人財育成にも注力しています。

現在の仕事は?

近年では2008年の金融危機による市場慣行の変化、2016年の日銀マイナス金利導入など、デリバティブ取引の評価ロジックが更新される大きな転換点がありました。現在、私が対応するロンドン市場における銀行間取引金利(LIBOR)廃止もその一つであり、この他にも企業の倒産リスクをデリバティブ取引価格に反映させる会計CVA規制対応も担っています。LIBOR廃止対応においては、トレーディング、リスク管理、オペレーションを担うそれぞれのシステム連携をはじめ、廃止後も問題なく稼働する仕様設計、ロジック・数値検証を行っています。これらに正確な対応ができない場合、グループ全体を通して関連する金融商品の取引ができなくなってしまいます。当業務では高度なデータサイエンス・金融工学の知識と日々のアップデートが求められますが、LIBOR廃止のような歴史の転換点に立ち会い、その対応を通して「りそな」に貢献できることは大きなやりがいの一つです。

「りそな」のデータサイエンスの特徴とは?

データサイエンスと言っても金融機関によってその領域は多種多様です。一般的な金融機関では、データサイエンスと金融工学それぞれに分かれ、特化していくキャリアステップがあると思いますが、「りそな」ではデータサイエンスの専門職として入社後、データサイエンスと金融工学の両方を担当し、どちらも極めていけるチャンスがあります。一人ひとりの業務範囲が広いことも特徴で、現在の部署に配属されて2年目の私は、主に金融工学領域にて数多くのプロジェクトに携わってきました。将来はデータサイエンティストの道も考えており、「りそな」が広く展開する住宅ローンビジネスにおいてお客さまにとってより魅力的な商品開発に取り組みたいと考えています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです。