#INTERVIEW

聴覚障がいを持つ自分だからこそ、 障がいへの理解やサポートを 広める挑戦がしたい

Profile

R.I.

コンプライアンス統括部
埼玉りそな銀行

2023年入社
前職:美容師

専門学校を卒業後、ヘアサロンで美容師として勤務。自分の成長を感じつつも、体力的に長く続けることが難しいと考え、安心して働ける環境を求めて埼玉りそな銀行へ転職。現在は社内ルールの策定や金融犯罪防止を担うコンプライアンス統括部で、データの集計や分析などを担当。

Work

policy

目標をやり遂げ、次の目標を見つけられなかったため、
新しい場所で挑戦しようと思った

前職ではスタイリストとして働いていました。スタイリストになろうと思ったのは、学生時代にコンテストで優勝したことがきっかけでした。最初は地元のヘアサロンに勤務していましたが、最新のトレンドを学びたいと考えて上京。都内のヘアサロンに転職しました。家族や友人のいない環境の中で不安を感じながらも、努力を積み重ねていった結果、指名を月に120件もいただけるまでになりました。

成長を感じた一方、次の目標を見つけることができませんでした。また体力的に大変な仕事で、10年、20年と働き続けられるか将来への不安が大きくなるように。徐々に、安定性と働きやすさが整っている環境で、また新しい領域にも挑戦したいと思うようになりました。
障がい者採用で転職先を探していたところ、埼玉りそな銀行を知りました。正直、銀行は「堅く、厳格な雰囲気の職場」というイメージを持っていました。しかし、面接時に、対面ではなく私の横に座り、パソコンのチャットで会話していただいたのが印象的でした。内容も私の趣味である釣りの話で盛り上がり、楽しく面接できたことを記憶しています。銀行に対するイメージが大きく変わり、フランクな雰囲気に魅力を感じたことが、入社の決め手です。

重度難聴への配慮をしてもらいながら、
自分のできることを広げ、成長できた

現在、埼玉りそな銀行本部のコンプライアンス統括部に所属しています。この部署の役割は、社内ルールの策定や運用、コンプライアンス向上を目指した各種研修の企画・運営、マネーロンダリングなどの金融犯罪被害防止に向けた取り組み、リスク管理・分析などです。

その中で私は、データの集計や分析などのサポート業務や、部署の経費・予算管理などを担当しています。業務効率化のためのマクロ作成も担っており、部署全体の業務が円滑に進むようにサポートしています。最初はPCスキルがほとんどありませんでしたが、マクロ作成ができるようになるなど成長を感じています。スキルが向上することで、業務効率化に貢献できている達成感も得られるようになりました。さらに2025年7月から業務の幅が広がり、りそなグループの業務も任されるようになり、やりがいを感じています。

職場のみなさんは、文字起こしアプリや電子メモパッドなどを使いながらコミュニケーションしてくれるなど、重度難聴に配慮してくれています。電話対応が難しい点などもご理解いただき、無理のないよう業務内容も調整いただいています。また、みなさん忙しい中でも質問や疑問に丁寧に答えてくれる雰囲気が心地よく、風通しが良い環境です。

障がいを強みに変え、
新たな一歩を踏み出せる自分になる

今後、挑戦したいことは、社員研修に手話講習を導入することです。店頭に立つ社員のみなさんが手話をできれば聴覚障がいをお持ちのお客さまに対するサービス向上に繋がると考えています。また手話を通じて社員のみなさんが聴覚障がいについて理解を深める機会をつくり、当社が掲げる「道徳銀行」として、社会的役割を果たす一助になれれば、うれしいです。現在、不定期ですが、金融教育や手話カフェなどの取り組みを実施しています。今後、この輪を広げていくことで、障がい者にとって埼玉りそな銀行をより身近な存在にしたいと考えています。

そのように前向きに考えられたのは、知り合いの聴覚障がい者から「耳が聞こえない、を強みに変える」という大切さを教えてもらったからです。障がいを持っていると自分にできることは少ないと感じますが、工夫次第でできることは多くあります。私自身もそうですが、勇気をもって行動してみないと本当の答えは見つかりません。ぜひ、自分を信じて一歩を踏み出してください。新しい挑戦が可能性を広げるきっかけになることを心から願っています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです。