
- 経歴は?
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就職活動当初から経済全体に広く貢献できる銀行を志望していました。中でも中小企業の取引基盤が厚い一方で、地銀では有していない拠点網や、信託・不動産など提供できない機能を持つりそなに魅力を感じ入社しました。営業店で融資や法人営業を経験した後、2017年6月に若手法人営業研修でタイを視察しました。お客さまの海外拠点を訪れ新興国のマーケットのポテンシャルの高さや、りそなのお客さまがいかに多く海外進出しているかを肌で実感し、海外勤務を具体的に志すようになりました。そこで、ポストチャレンジ制度に応募し、2018年5月から2019年6月まで国際事業部の海外トレーニーとしてタイへ赴任、現地の日系コンサルティング会社に出向しました。約1年間の海外トレーニー終了後は、りそなが提携する現地の地場銀行に出向し法人営業を担当した後、2024年1月に帰国し、現在に至っています。
- 現在の仕事は?
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タイ赴任中は、日系コンサルティング会社への出向と地場銀行への出向の2つの経験をしました。日系コンサルティング会社への出向時は、タイへ海外進出するお客さまの現地法人設立にかかるお手伝いや、進出済みのお客さまの税務・会計・人事労務の相談対応に取り組みました。当時は商社やサービス業の進出が増えていた時期で、数多くの進出支援を経験しました。一方で進出済みのお客さまからもご相談をお受けする中で、販路拡大や従業員との労務問題、現地規制への対応など多種多様なお悩み事があることを目の当たりにしました。銀行員の立場ではこれまで耳にすることのなかった相談が多く、企業の抱えるお悩みごとに対する視野を広げられる良い経験が出来ました。
地場銀行への出向時は、りそなの取引先企業のタイ現地法人に対して地場銀行のバンキングサービスの提供を通じた支援に取り組みました。融資契約をはじめ現地での業務を進めるためには、出向先の地場銀行、りそな、お客さまの本社や現地法人など多くの関係者を巻き込み理解を得る必要があり、念密な調整やタフな交渉を求められることもありましたが、そこを乗り越え仕事を全う出来た時の達成感は何にも代え難いものがありました。
- 忘れられない案件は?
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タイの地場銀行出向時代に取り組んだ新規の融資取引は、今も強く記憶に残っています。そのお客さまは、日本でりそなとの取引がまだなく、過去に海外案件を提案したもののご契約には至っていませんでした。そこで私は、まずはタイ現地法人の信頼を獲得しようと継続的なアプローチを展開。その中で既存行に先駆けてタイ現地法人の業績拡大の情報をキャッチし、提案を行いました。提案内容をタイ現地法人に応諾をいただき、日本本社へも提案をお伝えいただきました。しかし、既存行との関係性やりそなとの取引が新規になることから、なかなか首を縦に振っていただけない状況が続きました。そこで改めてりそなと地場銀行双方を巻き込み、りそなの持つネットワークと融資機能をフル活用した提案を実施したことで、成約に至ることができました。最終的には業績拡大に伴う資金調達のみならず、親会社からタイ現地法人へのローンの借り換えも成約し、お客さまにも大いに喜んでいただくことができました。タイ発で新しいお客さまと取引を始めることができ、大きな達成感とやりがいを感じました。
- グローバル分野で求められるスキルは?
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今やお客さまの進出先は欧米、東南アジアを中心に世界中に広がっています。あらゆる国や地域への進出にチャレンジするお客さまを支えるためには、各国の法制等実務知識を熟知した上で、日本国内と同様に海外でもお客さまに寄り添いながらソリューションをご提供していくことが重要だと思っています。異なる文化や価値観を持った人々と相互に理解し合いながら、国内・海外という枠組みを超えてリテールNo.1の実現に挑むりそならしい提案力を発揮していくこと、それこそがりそなのグローバル分野で求められるスキルだと思っています。
※掲載記事の内容は、取材当時のものです。